はじめに – Introduction | パズル製作研究所

ナンバープレース(ナンプレ)とは

ナンバープレースは、初期のヒントとルールにしたがって 9x9 の正方形の枠内に 1 から 9 の数字を入れるペンシルパズルです。
ルールは以下の通り

  • 各セルには数字が 1 つ入ります。
  • 各行には 1 から 9 の各数字が 1 度ずつ入ります。
  • 各列には 1 から 9 の各数字が 1 度ずつ入ります。
  • 太い線で囲まれた各 3x3 の枠内には 1 から 9 の各数字が 1 度ずつ入ります。
  • 正解は1つだけです。

ルールは単純ですが解くのは難しい。とても奥の深いパズルです。

テクニック一覧

難しいナンバープレースの問題を解くためにはテクニックを覚える必要があります。 ナンバープレースを解くためのテクニックとして次の 13 個のテクニックを紹介します。

  1. ボードの領域で独り
  2. 数字別ボードの枠で独り
  3. 残り 2 席
  4. 3 人寄ればもんじゅの知恵
  5. 候補は独り
  6. 数字別ボードの行・列で独り
  7. 隠しレーザー
  8. 隠しコレーザー
  9. 2 国同盟
  10. n 国同盟
  11. 井形レーザー
  12. XY チェイン
  13. シンプルチェイン

13 個のテクニックは大きく分けて 2 つのグループに分かれます。

初めの 6 つのテクニックは、このセルに入るのはこの数字とセルに入る数字を決めるテクニックです。 それに対して残りのテクニックは、このセルにはこの数字は入らないとセルに入る可能性のある数字の候補を減らすテクニックです。

テクニックは後ろのテクニックになるほど使うのが難しくなります。 それぞれのテクニックについてどのような場合に使えるのか詳しく説明するので、ひとつずつマスターしていきましょう。

テクニックページの見方

  1. テクニックの概要
    テクニックについての簡単な説明です。
  2. テクニックの使用例
    例題に対してテクニックを使う手順を説明します。
  3. テクニックの詳細手順
    テクニックを使う際の詳細な手順を説明します。 テクニックの使用例と見比べながら正確に使えるようになりましょう。
  4. サンプル問題
    解説したテクニックを使って解ける問題です。どこで新しいテクニックを使うのか注意しながら解きましょう。

難易度の決め方

(※興味のある人のみ読んでください。)
ナンバープレースの問題の難しさは以下の手順にしたがって決定します。

13 個のテクニックは先ほど並べた順で、簡単なテクニックから難しいテクニックの順に並んでいるものとします。 問題を解く場合には必ず簡単なテクニックから試します。 もし、使えるテクニックが見つかればそのテクニックを使って、セルに入る数字を決めるか、セルに入る数字の候補を減らします。 次は、再度最初のテクニックに戻って使えるテクニックを探します。これを繰り返します。

この手順にしたがって問題を解くと、それぞれのテクニックを使った回数が得られます。 例えばテクニック 1 からテクニック 13 の順に使った回数を並べると次のようになります。

[21,24,0,0,1,0,0,0,0,0,0,0,0]

これはある問題を解くのに、テクニック 1 を 21 回、テクニック 2 を 24 回、テクニック 5 を 1 回使ったことを表しています。 どの順でテクニックを使ったかはわかりません。

難易度を決める際には先ほどのテクニックの使用回数を逆順に並べ替えた後で辞書式順序で比較します。 例えば問題を解くのに使ったテクニックの回数が以下の 2 つの問題があったとします。

問題 1: [21,24,0,0,1,0,0,0,0,0,0,0,0]
問題 2: [21,22,1,1,0,1,0,0,0,0,0,0,0]

この二つの問題の難しさを比較するためにこの数字の並び順をそれぞれ逆順に並べ替えます。

[0,0,0,0,0,0,0,0,1,0,0,24,21]
[0,0,0,0,0,0,0,1,0,1,1,22,21]

この二つを辞書式順序で比較します。 すると、

[0,0,0,0,0,0,0,0,1,0,0,24,21] < [0,0,0,0,0,0,0,1,0,1,1,22,21]

となるので、この順序で大きい問題 2 が問題 1 より難しい問題であると判断します。 この難易度の決め方によって 「より難しいテクニックをより多く使っている問題の方が難しい問題である」 という気持ちを順序として表現することができます。

辞書式順序とは?

辞書式順序というのはその名の通り辞書で言葉を並べるのと同じ方法で順序を決める方法です。 例えば 「あ」 と 「い」 では 「あ」 の方が辞書で先に出るので 「あ」 < 「い」 と定義します。

「あめりかがっしゅうこく」 と 「いぎりす」 では 「いぎりす」 の方が短いですが先頭の 「あ」 と 「い」 を比較して

「あめりかがっしゅうこく」 < 「いぎりす」

になります。 「あいす」 と 「あめりか」 では一文字目が同じなので二文字目に注目します。 「い」 < 「め」 なので

「あいす」 < 「あめりか」

になります。 数字であれば次のように順序を決めます。

[0,10] < [1,0]
[1,2,10] < [1,3,0]

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